傾聴について学んだり調べる・検索していくと「ヘンダーソン」という人物に当たります。
ヘンダーソンと傾聴の関係、ヘンダーソンの名言「患者の皮膚の内側に入り込むナースは傾聴する耳を持っているに違いない」についてまとめました。
【傾聴】ヴァージニア・ヘンダーソンとは?
ヴァージニア・ヘンダーソンについて
ヴァージニア・ヘンダーソン(Virginia Henderson)は、20世紀の看護師で、看護研究・教育・臨床の分野において多大な貢献をした人物です。
1897年にアメリカ合衆国のカンザス州で生まれ、1934年から1948年までコロンビア大学で看護学の教授を務めました。彼女は、看護を「患者が自立した健康的な生活を送るための援助」と定義し、看護の本質や役割を明確にしたことで知られています。
また、ヘンダーソンは、病気や障害を抱えた人々ができるだけ自立した生活を送るための「14の基本的なニーズ」を提唱し、これが後に看護の理論の一つとして広く受け入れられるようになりました。
ヘンダーソンは、1996年に93歳で亡くなりましたが、その功績は看護の世界で今でも高く評価されています。
ヴァージニア・ヘンダーソンは何をした人?分かりやすく解説
- ヴァージニア・ヘンダーソンは、1897年にアメリカ合衆国のバージニア州に生まれた看護師であり、看護教育者である。
- 彼女は第二次世界大戦中に米国陸軍看護部隊の士官として従軍し、その経験を基に看護の実践と教育に貢献した。
- ヘンダーソンは看護の定義について「個人が健康状態において自己決定し、行動することを支援すること」という考えを提唱し、看護の役割を人間中心のものと位置づけた。
- 彼女は看護における14の基本的な人間的必要条件を定義し、これが現在でも看護の基本原則の一つとして認められている。
- ヘンダーソンは、聴くことが重要な看護のスキルであることに着目し、傾聴の重要性を訴えた。彼女は「真の傾聴者は、相手が彼らが話していることを重要だと思っていると感じさせる人たちである。」と述べている。
- ヘンダーソンは1978年に死去したが、彼女の貢献は現在でも看護における人間中心主義の基盤となっている。
傾聴とヴァージニア・ヘンダーソンとの関係
傾聴とヘンダーソンとの関係
ヴァージニア・ヘンダーソンは看護学の分野で重要な人物であり、「看護の天使」とも呼ばれます。
彼女は患者とコミュニケーションをとる際に傾聴の重要性を強調し、患者が話をすることで、彼らの感情やニーズをより深く理解し、適切な看護を提供できるという考えを持っていました。ヘンダーソンはまた、「人間の真の幸福は、他人に何かをすることによって得られる」という有名な名言を残しました。
この考え方は、傾聴や他人に対する思いやりを大切にすることが、人々が幸福を感じるための重要な要素であることを示しています。
傾聴は患者中心の看護に重要な要素
ヴァージニア・ヘンダーソンは、傾聴を患者中心の看護の重要な要素と考えていました。彼女は、傾聴が看護師が患者のニーズを把握するために必要不可欠であると信じていました。
ヘンダーソンは、看護師は患者と対話することによって、彼らの心理的、感情的、精神的な健康状態を評価することができると主張していました。そして、患者が必要とする情報を収集することで、看護師は彼らのニーズに応えるための最良のアプローチを確立することができると考えていました。
彼女の考え方は、看護師が単に患者に薬を提供するだけでなく、患者と対話し、彼らのニーズを正確に理解することが必要であるという看護の人間性を重視する考え方とリンクしています。
【傾聴】ヴァージニア・ヘンダーソンの名言について
患者の皮膚の内側に入り込むナースは傾聴する耳を持っているに違いない
ヘンダーソンの有名な著書「看護の基本となるもの」(p.13)に書かれている言葉の一つです。
この言葉は、ナースが患者の状態やニーズを正確に理解するためには、ただ耳を傾けるだけでなく、患者の内面に入り込み、その人の立場や気持ちを理解する必要があることを表しています。
つまり、患者とのコミュニケーションにおいては、傾聴するだけでなく、共感や思いやりを持って接することが重要であるということです。
患者に対して、ただ医療を提供するだけでなく、彼らの人間性を尊重し、心のケアを行うことが必要とされています。
ヴァージニア・ヘンダーソンの他の名言まとめ
「看護は人間の健康に対する善意と思いやりの実践であり、それは患者の生活全体にわたるものでなければならない。」
「看護師の最終的な役割は、自己の仕事が不要になるように患者を教育し、彼らが自分たちで健康を維持できるようにすることである。」
「健康は完全な身体的、精神的および社会的福祉の状態であり、単に疾患や弱点が存在しないだけではない。」
「看護師は、患者の痛みや苦しみを理解し、彼らがその苦しみを和らげるために必要な援助を提供する責任がある。」
「看護は芸術であり、科学でもある。」
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